井上味噌醤油
 
徳島県 井上味噌醤油

料理好きの知人が「あそこのは美味しい!」と口々に褒める、知る人ぞ知る徳島のお味噌屋さん。
遠くからでもわざわざ訪れる人も多いそう。
徳島の桶屋さん【司製樽 原田さん】に案内して頂き、お店に伺う事が出来ました。

井上味噌醤油

お店に伺うと、ご主人が迎えてくださいます。
創業140年の老舗ですが、7代目の井上雅史さんはモンゴルへ留学した経験のある変わり種の職人さん。 モンゴルで自然とともに暮す大切さを痛感し、家業の味噌製造も、あくまで手造りでという祖先からの教えを守っています。暖かくてとっても優しくて素敵な方です。

井上味噌醤油


すぐにご主人が試食用の味噌をよそってくれます。 この計りはずっと長く使用されている年代物だそうです。
そして「試食をどうぞ」と出してくださったのが
こちら

味噌

お味噌は全部で4種

常盤味噌・・天日塩を使用した昔ながらの味噌。数量限定品。
御膳味噌・・鳴門の塩を使用した徳島の伝統味噌。
御膳ねさし・・御膳味噌を長期熟成したコクの深さが特徴の味噌。
白味噌・・木桶仕込みではないけれど米糀の持つ天然の甘味、旨味が特徴の味噌。
気に入った味噌は袋につめて量り売りをしてくれます。
全てが手作業でほっこりします。


味噌
 
味噌蔵も見学させて頂きました。

お店の中よりも、もっと深い味噌の香り中に入ると「この中に昨日納豆を食べた人はいませんか?」と井上さん。
実は麹菌の管理には、それはもう最大の注意を払っています。
例えば大豆を仕込む時、空気中に漂っている納豆菌が入ろうものなら、味噌の醗酵に重要な麹菌が納豆菌に負けて、味噌にならずに納豆になってしまうんです。
だから、工場内では「納豆厳禁!」

味噌蔵

中に入ると大きな桶達がお出迎え。
手前のひときわ新しい桶はなんと2015年につくられたもの。
今では桶を作れる職人さんもほとんどいなくなっています。


味噌桶
 

樽は木と竹だけでできています。接着剤は一切使っていません。
木の間はこの竹釘で固定しています。


木桶

これは木桶の中
汚い・・・そう思いの方いるかもしれませんが、白い部分が蔵付酵母です!
不思議なもので同じ材木の木桶で味噌を仕込んでも同じ味を再現することはできないんです

この木桶でしかできない味、蔵付酵母が昔ながらのコクと温かみのある味噌
天然醸造の美味しい味噌が出来るのです


糀室

中にまでは入れませんでしたが【糀室】も見せて頂きました。
材料と同じくらい大事なのが、味噌を仕込む道具
「発酵の過程はどんなに気をつけても、完璧にコントロールすることはできないんです。
昔と同じ味を出すためには、同じ道具を使い続けることが絶対必要。
ひとつ変えると、それが仕上がりにどんな風に影響するかわからない」
だから井上さんは昔の道具ずっと大切に使い続けています。

蒸し機

糀蓋


糀室

伝統の「もろぶた糀」といわれる米麹をつくる作業に欠かせない道具は、祖先の知恵いっぱいの木造りで、約40時間をかけて徹夜をしながら、手作業にて麹菌を育て上げます。 鉄の和釜でふっくらと炊き上げた大豆と、塩切りした米麹を混ぜ合わせて、最後は大きな木樽で1年間寝かせて仕上げるという、正に天然醸造というのにふさわしい徹底ぶり
 
素材へのこだわり

味噌造りに使用する原材料は100%国産の「米」「大豆」「塩」。 なかでも「一等大豆」や「天日塩」などの仕入れには苦心します。1児の父である井上さんは「子供たちこそ安心できる伝統の味で育てたい」と食育にも熱心です。 豊かな鳴門の自然と、地元の方々のご愛顧に感謝しながら、顔の見える店頭販売を中心に、おいしくて安全な味噌を家庭に届けるべく、伝統の技に更に磨きをかけたいと考えています。

味噌

 
店舗情報

井上味噌醤油
写真提供:フードフォトグラファー近藤奈央さんにご協力いただきました。

味噌